本文へスキップ
Mapped Chronicles

本

ディケンズのロンドン:「オリバー・ツイスト」と「大いなる遺産」

ディケンズの二つの小説、盗人の巣窟と監獄と狭苦しい下宿が並ぶ一つの街。「オリバー・ツイスト」の少年は、ホルボーンの路地でフェイギン一味に引きずり込まれる。「大いなる遺産」のピップはケントの湿地からやって来て、白く柔らかな街を思い描いていたのに、そこで汚れを目にする。

重大なネタバレを含みます。

英語からの翻訳です。

作成:Mapped Chronicles editors8か所国: イギリスGPX

年表と場所

場所のラベルの意味は?
正確
出来事が起きた場所、または撮影された場所そのものを示しています。
おおよそ
町、公園、地区など正しい範囲を示していますが、正確な地点ではありません。
推定
根拠のある推測です。出典の間で食い違いがあるか、正確な場所が不明です。
  1. 腹を空かせ、ひとりぼっちのオリバーは、ずる賢いドジャーに連れられて「サフラン・ヒル・ザ・グレート」を歩く。これまで見たこともない「これほど汚く惨めな場所」、「ひどく狭くてぬかるんだ」通り、「汚れた臭いが染みついた」空気。坂の下で、ドジャーはフィールド・レーン近くの家の戸を押し開け、オリバーはフェイギンの巣窟に足を踏み入れる。現在のサフラン・ヒルはファリンドン・ロードとハットン・ガーデンのあいだの通りで、住宅化が進んでいるが、今も「リトル・イタリー」の愛称で呼ばれている。

    周辺を開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可

    場所の精度: 小説はフェイギンの巣窟をサフラン・ヒルの南への延長であるフィールド・レーンに置いている。ピンが示すのはサフラン・ヒルそのものである。

    訪問のヒント: ファリンドン・ロードとハットン・ガーデンのあいだのサフラン・ヒルを歩こう。フィールド・レーンはとうに姿を消しており、探すべき一軒の家はない。

    出典

  2. ナンシーはローズ・メイリーに、「生きていれば」毎週日曜の夜11時から12時のあいだにロンドン橋に来ると約束した。その夜、教会の時計が11時45分を告げるころ、橋の上に二つの人影が現れる。通行人に目を配るナンシーと、いちばん深い影のなかを忍び歩き、彼女が足を止めれば止まる男だ。男は彼女と一緒に、ミドルセックス側からサリー側へ橋を渡る。ディケンズが知っていた橋はもうなく、現在の橋は1973年に開通した。

    周辺を開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可

    場所の精度: 小説にはロンドン橋と明記されているが、ナンシーの時代の橋は架け替えられている。ピンが示すのは現在の橋の位置である。

    訪問のヒント: 橋は歩道のある公道で、渡るのに数分かかる。

    出典

  3. ジェイコブズ・アイランドは「泥の溝に囲まれ」ており、作中ではフォリー・ディッチと呼ばれる。ここでビル・サイクスは最後の抵抗を試み、ロープにぶら下がって屋根伝いに逃げようとする。ナンシーの目の幻(「あの目がまた!」)によろめいて後ずさると、手すりを乗り越えて35フィート下へ落ち、首に縄が掛かった。ディケンズはテムズ川の水上警察に連れられてこのスラムを訪れた。現在残るヴィクトリア朝の倉庫は一棟だけで、ロフト式のマンションに囲まれている。

    周辺を開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可

    場所の精度: スラムの境界は大まかにしか描かれておらず、サイクスが死んだ家の正確な場所も示されていない。ピンはこの一帯に置いた。

    訪問のヒント: セント・セイヴィアーズ・ドック周辺の川沿いは自由に歩ける。スラムの面影はほとんど残らず、あるのはヴィクトリア朝の倉庫一棟だけだ。

    出典

  4. フェイギンは絞首刑を宣告される。ニューゲート監獄で身体検査を受けると、死刑囚の独房のひとつへ連れていかれ、「そこに、ひとり残された」。彼は戸口の向かいにある石のベンチに腰を下ろす。それが椅子であり寝台でもあった。処刑の前日、オリバーとブラウンロー氏が彼に会いにくる。この監獄はニューゲート・ストリートとオールド・ベイリーの角に建ち、12世紀に造られ、1904年に取り壊された。

    開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可否は未確認

    出典

  5. 小説は、肌寒い午後に始まる。イラクサの生い茂る荒涼とした場所が両親の眠る教会墓地であり、その向こうに広がる暗く平らな荒れ野が湿地だと、ピップは悟る。そこへ脱獄囚が現れ、食べ物と道具を持ってこなければ殺すとピップを脅す。この場面のヒントになったと言われるのが、クーリングのセント・ジェームズ教会の墓地だが、小説にその名は出てこない。教会は13世紀のものである。

    周辺を開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可

    場所の精度: 小説は村の名を明かしていない。クーリングの教会墓地は、冒頭の場面の着想源として伝統的に知られている。

    訪問のヒント: 教会は「友の会」が守っており、毎日開いていて見学できる。

    出典

  6. ミス・ハヴィシャムの屋敷は「古い煉瓦造りで陰気」、「鉄の格子がたくさん」付いている。屋内では、白いはずのものがすべて、とうに黄ばんでいる。屋敷のもう一つの名サティスは「ギリシャ語か、ラテン語か、ヘブライ語」だという。ディケンズの伝記作者ジョン・フォースターは、作者がロチェスターのレストレーション・ハウスをモデルにしたと述べている。ただしサティス・ハウスという名は、ロチェスターの別の家のもので、現在はキングズ・スクールの事務棟になっている。

    周辺を開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可否は未確認

    場所の精度: サティス・ハウスは架空の屋敷である。レストレーション・ハウスは伝統的なモデルの一つで、その名を持つのはロチェスターの別の家だ。

    出典

  7. 弁護士のジャガーズ氏は、カードに書いた住所をピップに渡す。リトル・ブリテン、「スミスフィールドのすぐ先で、馬車の発着所のすぐ近く」。ピップが辻馬車で着くと、バーソロミュー・クロースでは怪しげな風体の男たちが、すでに弁護士を待ってぶらぶらしている。リトル・ブリテンは東のセント・マーチンズ・ル・グランから西のウェスト・スミスフィールドまで延びる通りで、ディケンズのスミスフィールドとニューゲートの界隈は、歩いて数分の距離にある。

    周辺を開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可

    場所の精度: 小説が示すのは通りであり、番地ではない。ピンが示すのはリトル・ブリテンである。

    訪問のヒント: リトル・ブリテンをウェスト・スミスフィールドへ向かって歩き、近くのバーソロミュー・クロースも訪れよう。

    出典

  8. バーナーズ・インはがっかりする場所だ。ピップはホテルのようなものを想像していたが、目にしたのは「雄猫のクラブにしようと、荒れた片隅にぎゅうぎゅう詰めに押し込んだような、みすぼらしい建物の寄せ集めで、これ以上薄汚いものはない」。それが、墓地のように平らで物悲しい小さな広場を囲んでいる。ピップはここで、かつて殴り合った青白い顔の青年ハーバート・ポケットと同居する。ジョーが訪ねてくると、ピップは彼と一緒にいるところを見られるのを恥ずかしく思う。

    開く:Google MapsApple MapsOrganic MapsOpenStreetMap訪問可否は未確認

    出典

誤りを見つけましたか?

場所は閉まり、出典は食い違い、私たちも間違えます。このルートにおかしな点があれば、お知らせください。修正します。

修正を提案する

本のほかのルート

本を見る
本推定

ブロンテ姉妹のヨークシャー:ハワースとムーア

シャーロットとエミリー・ブロンテは、ペナイン山脈のムーアの縁にある牧師館で育った。二つの小説の風景は、二人が知っていた場所を今もたどっている。厳しい学校、有名な蔵書のある屋敷、高台の廃墟となった農場である。 ルートはハワースの牧師館から始まり、ローウッドのモデルとされる学校、スラッシュクロス・グレンジと嵐が丘の背景と言われる農場へと進み、ダービシャーのソーンフィールドのモデルとなった館で終わる。同定の多くは伝承によるもので、証明されたものではない。各ピンにもそのことを記している。

5か所3/5か所訪問可
本架空

『静かなドン』:ショーロホフのコサック村

グリゴーリー・メレホフは他人の妻を愛し、戦争に行き、内戦のなかで4度も陣営を変える。ドン・コサックを描いたショーロホフの長編は上ドンの地に根ざして生まれ、その風景はいまも残っている。 旅は、作中だけに存在する小集落タタールスキーから、1919年の蜂起の舞台となったスタニツァ(コサックの村)、ヴョーシェンスカヤへ、そしてショーロホフが暮らして執筆した村々へと進む。タタールスキーと記念像の位置は近似である。

5か所4/5か所訪問可
本架空

『エフゲニー・オネーギン』:プーシキンのペテルブルク、モスクワ、ミハイロフスコエ

プーシキンの韻文小説は、退屈しきったペテルブルクの伊達男が田舎の領地を相続し、少女からの恋文を退け、決闘で友人を殺し、数年後に社交界の花形となった彼女と再会するまでを描く。 旅は首都の庭園の散歩道から始まり、モスクワへの道を経て、作者が小説の一部を書いた流刑の領地へ至る。詩の中の場所は、詳しく描かれるより垣間見られるだけのものが多く、ピンの位置が近似や代用地になっている所もある。

5か所5/5か所訪問可
すべてのルート