神話
キーテジ:スヴェトロヤル湖の見えざる都
「ロシアのアトランティス」とも呼ばれるロシアの伝説によれば、一つの都市がまるごと、モンゴル軍に落とされるくらいなら湖に沈むことを選び、波のない日には今も鐘の音が聞こえるという。リムスキー=コルサコフはこれをオペラにし、ヴェルナー・ヘルツォークはカメラを手にその跡を探しに行った。
ルートは、地名の民間語源に始まり、小キーテジとされる町とケルジェネツ川流域の森を経て、湖そのもの、そしてオペラの響きが初めて鳴り渡ったサンクトペテルブルクの舞台へと、物語をたどる。キーテジは伝説であり、ここに挙げた場所は伝承上の比定であって、証拠ではない。
英語からの翻訳です。
年表と場所
場所のラベルの意味は?
- 正確
- 出来事が起きた場所、または撮影された場所そのものを示しています。
- おおよそ
- 町、公園、地区など正しい範囲を示していますが、正確な地点ではありません。
- 推定
- 根拠のある推測です。出典の間で食い違いがあるか、正確な場所が不明です。
民間語源説によれば、キーテジという名はスーズダリ近郊の公の居所キデクシャに由来するという。キデクシャは1237年にモンゴル軍に略奪された。言語学者マックス・ファスマーはこれに納得せず、この名を「不明」と呼んだ。キデクシャはかつては町だったが、モンゴルの侵攻後は縮小して現在の小さな村になった。場所はスーズダリの東4km、カメンカ川がネルリ川に合流する地点である。スーズダリの世界遺産登録の一部でもあり、伝説の名前の由来かもしれないこの場所へは行きやすい。
場所の精度: キデクシャとキーテジという名前の結びつきは民間語源であり、確定した事実ではない。ピンは村を指している。
訪問のヒント: スーズダリの東約4kmにある村。
伝説では、ゲオルギー公はまずヴォルガ川沿いに小キーテジを築き、さらに森の奥へ進んで大キーテジを建設した。バトゥ・ハンの軍勢が来ると、モンゴル軍は小キーテジを奪い、ゲオルギーは森へ退いた。民間伝承では、ゴロデツがこの失われた町だとされる。実際のゴロデツも、1239年にバトゥの軍に焼き払われた。リムスキー=コルサコフのオペラでは、ヴォルガ川沿いの小キーテジは、フェブローニヤの婚礼の行列が侵入してきたタタール人に妨げられる場所である。
場所の精度: ゴロデツは伝承上の比定の一つにすぎない。伝説の小キーテジは、ヤロスラヴリ州のクラースヌイ・ホルムにも比定されている。
出典
- Gorodets, Nizhny Novgorod Oblast
- 該当箇所:
- History
- The Legend of the Invisible City of Kitezh and the Maiden Fevroniya
- 該当箇所:
- Composition history, Performance history, Synopsis
- Kitezh
- 該当箇所:
- The legend
- Gorodets, Nizhny Novgorod Oblast
湖にたどり着くため、伝説の公はウゾラ川、サンダ川、ケルジェネツ川を渡った。オペラは「ケルジェンスキーの森」で幕を開ける。茂みと沼地が広がる荒々しい森で、フェブローニヤは「兄弟」であるキバシリとともに小屋で暮らしている。ある日、そこで狩りをしていた若い公が道に迷い、彼女を見つける。現在、ケルジェンスキー自然保護区がケルジェネツ川中流域を守っており、高層湿原と低層湿原を合わせて46,940ヘクタール、現在の形になったのは1993年である。
場所の精度: 伝説もオペラも、特定の一点ではなくケルジェネツの森としか述べていない。ピンは自然保護区を指している。
出典
- Kitezh
- 該当箇所:
- The legend
- Kerzhensky Nature Reserve
- 該当箇所:
- Lead
- The Legend of the Invisible City of Kitezh and the Maiden Fevroniya
- 該当箇所:
- Composition history, Performance history, Synopsis
- Kitezh
ここで大キーテジは、抵抗しないことで最後の抵抗をした。モンゴル軍が着いたとき、町には城壁が一切なく、人々は祈っていた。地面から噴水がほとばしり、町は湖に沈み、攻め手が最後に見たのは、十字架を戴く大聖堂のドームだった。岸へ続く古い道は今もバトゥの道と呼ばれ、波のない日には、水の中から鐘と歌声が立ちのぼるという。楕円形の湖は470メートル×350メートル、深さは最大33.4メートルで、実際には約3,000年前の隕石クレーターかもしれない。「深淵からの鐘」では、ヘルツォークが土地の司祭と巡礼者たちにこの伝説を語らせている。
訪問のヒント: 湖はヴォスクレセンスコエ・ポヴェトルージエ自然公園内にあり、2015年から文化遺産に指定されている。
出典
- Kitezh
- 該当箇所:
- The legend
- Lake Svetloyar
- 該当箇所:
- Description, Origin
- Bells from the Deep
- 該当箇所:
- Summary
- Kitezh
リムスキー=コルサコフと台本作者ベリスキーが、キーテジを題材にしたオペラを最初に思いついたのは、1898~1899年の冬だった。作品がサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場の舞台にかかったのは、1907年2月20日(旧暦では2月7日)である。終幕では、フェブローニヤと公が見えざる都で再会し、善と愛と正義が勝利する。マリインスキー劇場は1860年に開場し、リムスキー=コルサコフの他のオペラの初演も行った。
訪問のヒント: マリインスキー・オペラは今も歴史的な劇場で上演を行っている。現在の演目は上演予定で確認すること。
出典
- Mariinsky Theatre
- 該当箇所:
- Lead
- The Legend of the Invisible City of Kitezh and the Maiden Fevroniya
- 該当箇所:
- Composition history, Performance history, Synopsis
- Mariinsky Theatre